会社を設立する為には何から始めればいいのか?を説明します。
まずは基本事項として設立する会社の形態を考えます。
・会社とは何か?
会社とは、「共通の目的を達成するために人々や資本(お金)が集まって作られた組織」のことをいいます。
営利活動によって生じた利益を、出資した人の間で分配することを目的とする組織のことをいいます。
この組織には、自然人と同様に法的な法人格が与えられます。
なお、共通の目的が利益の分配でない場合は、一般社団法人やNPO法人などの非営利法人となります。
・会社形態の種類
会社は、株式会社と持分会社に大別されます。
これは、会社の所有者が経営を他者に任せるか、自ら行うかという違いによる分類です。
株式会社は、出資者(株主)と経営者(取締役)が分離している会社形態であり、これを「所有と経営の分離」といいます。
一方、持分会社は出資者が経営にも関与する形態で、出資者の会社債務に対する責任の範囲に応じて、
合名会社・合資会社・合同会社の3種類に分けられます。
ここでいう「会社経営に対する責任」とは、会社の債務に対して出資者が負う弁済義務の範囲を指します。
出資者の責任
出資者は、有限責任社員と無限責任社員に分類されます。
会社債務に対する弁済義務は、有限責任社員は出資額の範囲に限定され、無限責任社員は無限に責任を負います。
株式会社では、出資者は全員が有限責任社員です。
持分会社では、
合名会社:全員が無限責任社員
合資会社:有限責任社員と無限責任社員が混在
合同会社:全員が有限責任社員
という構成になっています。
・どの形態の会社を設立するべきか?
会社形態を選択する際には、以下の要素を総合的に検討することが重要です。
①出資者の責任範囲
出資者が会社の債務に対してどこまで責任を負うかは、会社形態選択の最重要ポイントです。
有限責任:出資額を限度に責任を負う
→ 株式会社・合同会社(持分会社)
無限責任:会社の債務を個人財産で負う可能性がある
→ 合名会社、合資会社の無限責任社員
リスク許容度に応じて選択する必要があります。
②資金調達のしやすさ
将来的に事業拡大を見据える場合、外部からの資金調達能力は重要です。
株式会社:株式発行により外部投資を受けやすく、資金調達力が最も高い
合同会社:外部調達は限定的で、内部資金中心
合名・合資会社:外部からの資金調達は一般的に困難
成長戦略を考える際の大きな判断材料になります。
③所有と経営の関係
出資者が経営にどの程度関与するかによって適した形態が異なります。
株式会社:所有(株主)と経営(取締役)が分離しやすい
持分会社(合同・合名・合資):出資者がそのまま経営に関与するケースが多く、
所有と経営が一致しやすい。
経営体制の設計方針に合わせて選択します。
④ 設立費用・ランニングコスト
初期費用と維持費用も会社形態によって大きく異なります。
合同会社・合名会社・合資会社:設立費用が比較的安く、維持コストも低い
株式会社:
公証役場での定款認証が必要
登録免許税が高い
決算公告義務があり、維持コストも高め
コストを抑えたい場合は持分会社が有利です。
⑤ 経営の柔軟性
機関設計や意思決定の仕組みにも違いがあります。
持分会社(合同・合名・合資):機関設計の自由度が高く、意思決定も迅速
小規模事業や専門家集団には持分会社が適することが多いです。
・総合的な判断
一見すると持分会社の方が柔軟でコストも低く、有利に見える場面もあります。
しかし、
資金調達力
社会的信用力
という点では株式会社が優れており、結果として日本では株式会社が圧倒的に多く選ばれているのが実情です。
このような要素を考慮して、まず設立する会社の形態を決めます。
次回のブログでは、商号の決め方、本社所在地の置き方、事業目的と内容について
説明します。